3回目の引っ越しで、私たちが選んだのは神奈川の田舎。
海も山もある、自然に囲まれた場所。
何度か二人で訪れたことがあるエリアで、いつかこんなところに住んでみたいね〜と、
なんとなく話していたことがきっかけで選びました。
とにかく無駄な出費はしたくない、
自分なりにDIYして、自分の落ち着く空間を自分で作り上げたい
夫は自分でできることは自分でやらないと気が済まない人間
そこは絶対に譲りたくないポイントだという。
私自身はそこまでこだわりみたいなものはなく、
夫のDIYした空間が好きだったので、そこのところは完全お任せ。
好きにしていいよーって感じで家探しをしていました。
もちろん、日当たりのいい静かなお家が最低条件。
引越し③中古戸建DIYで夢のお家が完成するかと思いきや・・
夫が次にこの土地で見つけたのは、丘の上の団地にある中古戸建て。
ふる〜くて、こんなんDIYできる?って感じのおうちを見つけました。
不動産は、
「住宅街なので静かですよ。
角地なので日当たりも良好。
通気性もバッチリです!」と。
バス停も近いので、坂の上でも不便なないだろうと決めました。
引っ越してさっそくセルフリノベーションを開始した繊細夫。
せっせと毎日コツコツDIY。
材料買っては工具を買い足し、
コンカンコンカン。
もはや工務店ですか、ってくらい。
自分の手で作り上げることが本当に好きなんだなって、改めて知りました。
フローリングの貼り替え、
壁の漆喰塗り、
お風呂の全面改装
トイレ周りのリノベーション・・・
部屋に合った家具作り・・
ここまで進めてまる2年?くらい経過
専門の工務店に一部お願いはしつつも、ほぼ全て自分で。
めがねの再就職も決まり、その後無事に妊娠、そして出産。
不便→快適になっていくお家に住みながら、
その生活をただ鈍感に楽しんでいためがねでしたが・・・
ここでぶち当たる夫の繊細センサー
やはりでました、車の音
都会じゃないんだから、もう気にならないっしょ!?
不動産も静かだって言ってたやん!?
いやいや、違うんです。
丘の上(坂上)に位置する我が家の玄関目の前にある一時停止線・・・
そこから発進する時の
ふかす音
・・・
今度はそれかーーーーー_| ̄|○!!!爆
バイクや車のふかす音がちょうど窓側に響いて耳につく・・らしいが
鈍感めがねは、
ちょっと気になるかな〜〜・・くらい、ですけど・・?笑
はい。また音なんです。
そして今回はそれだけでなく、
丘の上の生活に必ずと言って良いほど利用しないといけない
バス
夫はこのバスの吊り広告が、大の苦手
感覚過敏の夫は聴覚が過敏なだけでなく視覚も過敏。
視覚的なストレスを受けながら
東京まで通勤しないといけない苦痛との戦いも同時に発生しました。
音はノイズキャンセリングのイヤホンで防ぐことができるけど
視界に必ず入ってくる統一感のない色合いや文字列見ないといけないストレス
(美容外科の広告が一番堪えるらしい)
電車は寝てしまうかPCやってれば遮れるし、最悪グリーン車があるのでマシなんだそう。
あとはなんだろう、
”このバスを利用しないと駅にたどり着けない”
という圧迫感?強制される感じ?
が、とても苦しく感じてしまうんだそう。
足腰が弱った老後、自分はここで住めるのだろうか、という心配も膨らむばかり・・
もっと調べて、もっと坂の上に住むということを考えて決めれば良かったものの、
経験していない出来事はうまく想像できない特性も併せ持っている夫には
想像できるはずもないことでありました。
数年かけて、少しずつセルフリノベーションを施し、
土地の値段で買ったとは思えない本格DIYを進めてきた私たち・・
さらに快適な空間にしていくためにはもっとお金と時間と労力が必要になってくる
さあ次はどこをDIYしていこうか?
もっとこここうしたら良くなるのにな〜
というところで、
夫の手も気力も完全に止まってしまったのです。
引っ越したいって言ったら、どうする・・・?
・・・・・・は・・?
子供ができると、気軽に動けないんだよ!?
また引っ越したいっていうの!?
ここまで頑張って手を加えたのに!?
その時のわたしの頭の中は怒りと情けなさでいっぱいで
何度も何度も言い合いになりました。
涙を流しながらぶつかり合いました。
私の正論をぶつけられる度に夫は追い詰められて、パニックになる。
ストレス過多で不眠症となり、体調も崩して帯状疱疹も出た。
もう彼は限界でした。
わたしも、限界でした。
毎日バイクや車がふかす音を聞いて、
バスに乗ってイライラして疲れて、
それでもD I Yは続けなければいけないのかと自問自答し・・を繰り返す度に
一本ずつ心にトゲが刺さって、ズキズキ疼くような感覚になっていくそうです。
そんな辛そうな夫を見る度に、ストレスを口にだすのを聞く度に
私自身にもそのトゲが飛んできて刺さっていく。
自分のトゲの痛みは無視して夫の話を聞き、
子育て、仕事に専念して見て見ぬ振りをしてみたりする・・
産後の不眠やホルモンバランスの乱れも続く中、
さらに不安定になっていく夫を見なくてはいけない、
辛い気持ちを受け止めないといけないしんどさったら、
数年前の出来事だけど、いま振り返っても胸が痛い。
こうやって振りかえった今だからこそ、
その時の自分の体調不良や精神的な辛さこそ
カサンドラ症候群だったのではないか
そう思うようになりました。
引越し④マイナス排除し新築購入、人生最後の引越しとなるのか・・?
もう、最後だよ?
もうしばらくは住み替えはこりごりだよ!!
といい続けるわたし。
振り返ると反省ばかりです。
この言葉は繊細夫にプレッシャーをかけ続けているようなものなのに
私はこんな言葉が出てしまうような、追い詰められた状況だったんでしょうか。
次こそは大丈夫だ!楽しく住める
小さい庭もあるから、庭造りも楽しみだ
次に見つけたお家は日当たり良好
前面道路に大通りも一時停止もない
平坦地でバスに乗る必要もない
興味のあった庭づくりも広くはないけどできる
子育てが落ち着くまで、ここから離れる理由はわたしには見当たらなかったし
我々の収入でこの程度の新築を建売とはいえ買えたのはまあ良かったのではないか
そう思ってようやく住み替えすることができた私たち。
いェ〜い念願の新築だ♪
ようやくお家問題解決!(涙)
もう不動産関係の契約なんてしないぞ・・
もう住所変更届けを各所に出しに行ったりしないぞ・・
通勤も楽になったし快適に子育てと仕事をこなしつつ、
都会から離れたこの土地で、ストレスフリーで自然を満喫するぞ!
と。
しかし・・
一難去ったらまた一難・・・
難、を感じることなく生きることは、彼にも私にも不可能なのでしょうか・・
次に感じてしまった夫のストレスセンサー
それは、
隣人との確執( ゚д゚)
はあ・・・・
次はそれなんですか・・・?
繊細アスペルガーの特徴なのか、単に本人の性格の問題なのかわかりませんが
夫は一度この人無理!と思った人と
本音を隠して愛想笑いで接するっていうのが
どうしてもできない男なのです。
対人関係がそもそもうまく築けない人間で、
たびたびこじらせている夫。
隣人家族は悪人でもなければゴミ屋敷に住んでいるわけでもないけれど
夫から見ると、
愛想がなく感じ悪い旦那(挨拶しない→傲慢な人間と捉える)
子どもの蹴り込んだサッカーボールが丹念に育てた庭の枝を折る・・(不良になりそうと捉える)
それを見ても大して怒らない母親・・(子育ての常識がない人間と捉える)
我が家の方向に音もけむりも侵入するバーベキュー大会を度々開催・・(敵意を感じる)
私からすると、
ある程度の距離感を保って関わればいいと割り切れるファミリーではあったけど、
そんな人間がまどなりに住んでいる、あと何十年も顔を合わせ続けないといけない・・
自分の大事な娘と同じ学校になるなんて考えただけでゾッとする・・
そこまで極端に考えすぎてしまうようでした。
くっつくように建った彼らと我々の家にいると
リビングにいてもくつろぐことができず、
大好きなヒーリング音楽を家で聴くことすらできない
窓の外に、隣の家の屋根が見えるだけで目を覆いたくなる・・・
そうやって数年の時をじっと我慢して過ごして
また振り出しに戻り、夫は病んでいきました。
もしかしたら、もう持ち家なんて買わない方がいいのかもしれない。
賃貸で一生縛られない生活をしたほうがいいのかもしれないと、
何度も何度も病んでいる夫と話し合いをしました。
夫はクリエイティブな芸術志向の人間で、
仕事もそれに関連した仕事。
賃貸ではできないことや置けない機材などもたくさん持っている。
彼の住みにくさ、生きにくさを本当の意味で解消しないことには、
仕事も軌道に乗らないし、ただただ病んでいく一方。
もはやもう一度、住み替えをしないことには解決しないんだなと
腹をくくっためがねでした。
引越し⑤戻ろう賃貸に・・そして、もう失敗は許されない
そして現在はというと、築5年未満で家を売りに出し
あっけなく買い手が見つかり売却。
(コロナの影響で相場があがって高く売れたのが救い・・)
子どもの保育園や私の職場を考慮して、同じ市内の賃貸に落ち着きました。
住めば都・・
住めれば天国・・
私は親にも心配されながら、
娘には前の家好きだったから引っ越したくない〜と言われながら、
狭い賃貸生活を前向きに過ごそうと努めています。
(資金が増えた、光熱費が抑えられた、狭いから掃除が楽、とプラス面を頭に描きながら・・w)
夫はというと、
壮絶な引き渡し期間(荷出し、清掃、修繕)を
倒れてしまいそうになりながらやり切って、
しばらくは放心状態→部屋が片付かない+賃貸の圧迫感に対するストレス→うつ状態 を経て、
ようやく数ヶ月経って落ち着きました。
怪我をして生き延びた生き物の成長をゆ〜っくり観察している気分。
相変わらず不眠症は続いているけど、
音に対するストレス
隣人へのストレス
坂上のストレス
それらが排除できているからか、前ほど感情の起伏はなくなりました。
こんなに生きにくい人、いるんだなーって改めて思うし、
こんな人とよく一緒にいられるなーって、自分に感心してしまうこともある。
夫のストレスになるトゲの数が減れば減るほど、
私自身の肩の荷も自然とおりていく。
休日を3人で楽しめる回数も増えているのはいい傾向。
広くなくていい。
古くてもいい。
普通の家でいい。
繊細夫が心から安らげる住処が見つかる日を、
毎日スーモを見つつ狙い撃ちの機会を探っている私たちです。w
まとめ 終わりなき旅を明るく前向きにするのは自分次第
一生、夫の生きづらさとの戦いは続きそうですが、
娘の健やかな成長を見守れる貴重な今こそ
カサンドラなんて言ってられない。
夫の感情に振り回されず
3人で楽しい日々を送らないといけない
めがねの鈍感力を武器に、
自分らしく、たくましく生きている背中を娘に見せつつ
夫の大好きな娘の笑顔に後押しされながら
繊細な夫の心の負担を減らし
きもち明るめの毎日を送っていきたい!!(願望!w)
物件が出てくることをひたすら願う。
この続きの物語を書ける時が来ますように・・・・
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